ワルキューレの蛇足後書き
何か問題が在りそうな所を説明します。 第一幕 一般的世俗観念からみると悪くなるのはヴェルズングになってしまうので フンディングのBGM(ライトモチーフ)は胡散臭げで悪そうに聞こえます。テキスト通り一遍に解釈してしまうと違うようなイメージが湧きそうですが。(トマス・マンの小説「ヴェルズングの血」なんかを読むと更にそんな思いがするのではないでしょうか?) 名家の家柄(山賊の親分かもしれないが)なのに使用人も置かない、人里離れた所に家がある。 表立って家を構えられない後ろめたい事柄があるように思え其処から推察するには(いかがわしい連中との付き合いとかに振る事も出来るけどあえて)フンディングは幼児愛好癖ではないかと思う。(性癖に偏ったプロファイリングの方がどちらかというと弄りやすいので) ホーら胡散さが漂ってくるでしょう。 過去のある事件のトラウマから大人の女性を愛せない。(ヴェルズングの巣の焼討ちに絡むような・・・もし是に絡んだバック・ストーリィが存在すると考えたらフンディングはヴェルズングにとって是が非でも仇を討たねばならない極悪人に相当し、フンディングの悪役度は更に加速する。) 尤もこれは事件が無くてもこの手の性癖は嗜好ですから一概に言えませんが。 従ってジークリンデの年頃はティーンエイジャの14〜16歳位が適当であろう。(フンディングの家に来た頃はさらに幼い事は言うまでも無く) ジークムントも当然同じ年である訳でフンディングにしてみれば「洟垂れ小僧の餓鬼が何しに着やがった」と思い、彼は更にこう続ける「親父が居なければ恐れるに足らず。子供の狼が迷いに来た。」位にしか思っていなかったと。そこで慢心が生まれ、大人の余裕を見せてしまう。 (ジークムントとジークリンデが年端も行かない少年少女だと仮定するとシェローの解釈のような郎党を引き連れなくてもフンディング単独でキャラクターとして立ち上がってくる。) 多分もう少ししたらフンディングはジークリンデを殺し又は追い払い、新しい幼女を手に入れるのではないかと・・・ こう思うと悪人以外の何者でもありません。しかし手続きは正式な物である故辛うじてフリッカの加護を受けるに値するという風に纏めて置きます。 楽劇の中では表現出来ないが、意外と映画だったらショッキングさ、スキャンダラスさを表現出来るかもしれない。 第二幕 ワルキューレの馬ですが、天馬では如何にも魅力が乏しいので、(天馬とすると生物的生態系及び骨格上の観点から存在が許せないという個人的思惑ですが)飛龍にしました。ラインの黄金の巨人と同じく四本腕系の生物(ウドガルド系とでも云いましょうか、人とか神々とかの進化系から外れた生命の樹を持つ生き物)という風に設定してあります。 嘗ての恐竜のように恒温性動物なため羽毛が生えています。[i]ファンタジー的にはグリフォンが近いかもしれません。(グリフォン・ライダーでも良かった気がしますが・・・) 飛龍の歯が肉食用牙ですが、遺伝子操作され作り変えられた原遺伝子の名残と思ってください。(例えばパンダ。パンダの歯は肉食用、しかし、竹(植物)しか食さない大きな熊、異常に弱い生殖能力、子育てが拙劣・・・・この話は脱線していますので止めます。) 原遺伝子がより強く残っているのはヴォ―タンのスレイブニルと思ってください。 [i](最新の学説では恐竜は蜥蜴の親分では無くむしろ鳥類に近いとか) 第三幕 ワルキューレ達の鎧ですが下着の延長上のデザインにしています。 原案はガチガチの鎧だったのですが、(その名残がブリュンヒルデの鎧で、殻若しくは蛹を(脱皮すべき繭かもしれない)意識しています。) ワルキューレによってヴァルハラ(ある意味天国)に送られる勇者達の魂の事を考えると全裸か半裸の女性に送って貰うのが希望ではないかと実に邪な思いでデザインしました。 ガチガチの鎧で同じデザインでも良かったがそうするとキャラクターが立たなくなり。見た目が詰まらないので東洋の3×3魔方陣の色彩を当てはめました。 |